先生だってFXをやればいい～ロスカットについて～

FXでロスカットされないために

FXで取引するときに、最も気を付けたいことが、ロスカットされないことです（強制退場）
含み損が余裕資金に追いついてしまった場合、保持しているポジションが自動的に清算され、これをロスカットと言います

となりますので、順を追って説明します

必要証拠金

（レバレッジ数に関わらず）取引するのに必要な資金を必要証拠金と呼び、以下の計算式で求めることができます

• 為替レート1ドル＝100円
• レバレッジ25倍
• 1000ドル注文

このときの必要証拠金は、　100円/ドル　×　1000ドル　÷　25　＝　4000円

必要証拠金は4000円になるわけですね

余裕資金

余裕資金とは、必要証拠金以外に＋αとして入金されているお金のことです

この条件のもと必要証拠金と余裕資金を求めてみようと思います

リスクコントロール

ロスカット

先ほどのケースでは、必要証拠金は40000円、余裕資金は60000円のもと
為替レート100円/ドルの時に新規買注文したわけですが

為替レート	注文時とのレート差	通貨量	損益
100円	0円	10000ドル	0円
101円	+1円	10000ドル	+10000円
102円	+2円	10000ドル	+20000円
103円	+3円	10000ドル	+30000円

１万ドル保有しているので、為替レートが１円動けば、1万円変動することになります
新規買注文でスタートしているときで、利益につながっているときの様子を表にしました

為替レート	注文時とのレート差	通貨量	損益
100円	0円	10000ドル	0円
99円	－1円	10000ドル	－10000円
98円	－2円	10000ドル	－20000円
97円	－3円	10000ドル	－30000円

新規買注文でスタートしているときで、損失になってしまったときの様子を表にしました

しかし、これは確定したわけではなくて、含み損（評価損）と呼ばれる状態で
決済売をしなければ、損失が確定するわけではありません

もう一度、為替レートが上がることを待って、100円以上になってから売れば利益になるわけですね

とも限りません・・・

レートが上がることを待っても、以下のようにレートが下がり続けることもあります

為替レート	注文時とのレート差	通貨量	損益
97円	－3円	10000ドル	－30000円
96円	－4円	10000ドル	－40000円
95円	－5円	10000ドル	－50000円
94円	－6円	10000ドル	－60000円

為替レートが94円になったときの含み損（評価損）は60000円です

含み損が余裕資金に追いついてしまった場合、保持しているポジションが自動的に清算されてしまい、これをロスカットと言います

ロスカットされると

100円/ドルで買注文した10000ドルを、94円/ドル（６円分損した状態）で売決済され、必要証拠金40000円が返ってくることになります

ロスカットされても、全額失うということではありません

余裕資金の追加

為替レートは個人の力では変えようがありませんが、ロスカット価格は自分でコントロールすることができます

今回のケースは100000円入金し、40000円必要証拠金がかかったので、その差額として口座に60000円分の余裕資金が生まれたわけです

余裕資金が60000円のときには、ロスカット価格は94円です

口座にもう10000円追加して、余裕資金を70000円にしておけばロスカット価格は9３円になります

余裕資金が60000円の場合には、為替レートが94円まで下がってしまったとき、ロスカットされてしまいました

余裕資金を70000円にしておけば、為替レートが94円まで下がっても、ロスカットされず、（この後の上昇を期待して）耐えることができるのです

言ってしまえば、口座にたくさん入金していれば、含み損に耐えることができ、ロスカットされなくなります

しかし、ロスカットに耐えようと、下落相場で入金し続けて、「ロスカットされないために、余裕資金を入金しよう・・・まずい、まだ下がってる、入金しよう・・・」と入金地獄になる可能性もありますので、くれぐれも過去のチャートを参考にして、どれくらいまで変動しそうかを考えて取引するようにしてください